[私塾レコダl’ecoda](オンライン「小林秀雄に学ぶ塾」)のご案内

「小林秀雄に学ぶ塾」は、平成24年2月、茂木健一郎さんの呼びかけで発足した鎌倉の「山の上の家塾」を中心に、東京塾、広島塾、大阪塾、芦屋塾、仙台塾がそれぞれサテライト塾として十年以上、個別に活動してきましたが、令和4年4月、これらのサテライト塾を統合して≪私塾レコダl’ecoda≫という総称を掲げ、オンライン方式によって「小林秀雄と人生を読む夕べ」「小林秀雄『本居宣長』を読む」「『萬葉』秀歌百首」と、三つの講座を以下のように設けています。

また、ホームページを「身交ふ」(むかう)と名づけて月刊雑誌風に仕立て、内容も月々新しくして発行しています、URLはhttps://lecoda.jpです、講座内容のご確認や受講のお申込みにもご利用いただけます。

 

講座1.小林秀雄と人生を読む夕べ

小林秀雄先生の作品を一篇ずつ取上げて鑑賞する第一部「小林秀雄山脈五十五峰縦走」と、「常識」「教養」「魂」など身近な言葉の深い意味を小林先生に学ぶ第二部「小林秀雄 生き方の徴(しるし)」とから成る勉強会で、毎月第三木曜日の19時~21時に開きます。当面のプログラムは以下の通りです。

 

令和06年

08月

第一部:文学と自分(新潮社刊「小林秀雄全作品」第13集所収)

第二部:霊魂という言葉

09月

第一部:歴史と文学(同第13集所収)

第二部:老いるという言葉

10月

第一部:ガリア戦記(同第14集所収)

第二部:言霊という言葉

11月

第一部:当 麻(同第14集所収)

第二部:時間という言葉

12月

第一部:無常という事(同第14集所収)

第二部:信仰という言葉

 

*第二部で取り上げる言葉は、変更になることがあります。

 

講座2.小林秀雄「本居宣長」を読む

「本居宣長」は、小林先生が六十三歳の年の昭和40年6月から七十四歳の年の51年12月まで十一年六か月にわたって雑誌『新潮』に連載し、連載終了後もさらに十か月以上に及んだ全面推敲を経て52年10月、新潮社から刊行した全五十章の大作です。

塾の進め方は毎月第一木曜日の19時~21時に、「本居宣長」を一章ずつ読んでいきます。当面のプログラムは次のとおりです。

令和6年

08月

第三十九章(新潮社刊「小林秀雄全作品」第28集所収)

09月

第四十章(同)

10月

第四十一章(同)

11月

第四十二章(同)

12月

第四十三章(同)

*毎月一章ごとに講義を進めますが、章によっては前半と後半に分け、

これによって講義対象の章が繰り下がることもあります。

 

講座3.「新潮日本古典集成」で読む「萬葉」秀歌百首

「新潮日本古典集成」とは、新潮社が創立八十周年を記念して昭和五十一年(一九七六)から出した全八十二冊の古典全集です。塾頭池田雅延は新潮社でその編集に携わり、「古今和歌集」「枕草子」「方丈記・発心集」「謡曲集」「本居宣長集」などとともに「萬葉集」全五巻を担当しました。今回の講座名に、敢えて≪「新潮日本古典集成」で読む≫と謳った理由はそこにあります。「新潮日本古典集成」の「萬葉集」(以下「新潮萬葉」と呼びます)は、他の類書とちがい、「萬葉集」の歌を一首ごとに解釈するのではなく、隣りあっている二首、あるいは列なっている四首、八首などをそれぞれ歌群単位で味わっていくのです。この読み方は、「萬葉集」全二十巻の本格的註釈を元禄時代に初めて為し遂げた契沖の示唆によっています。

また、本講座で味わっていく≪「萬葉」秀歌百首≫は、契沖に学んで「新潮萬葉」の註釈方針をリードされた伊藤博氏(刊行当時、筑波大学教授)が、何度にも及んだ手直しを経て平成八年(一九九六)に決定版とされた百首です。その百首を一回につき二首ずつ、「新潮萬葉」の註釈で読んでいきます。本年八月からは次の六首を取り上げます。

 

令和6年08月:

あしかきの 隈処くまとに立ちて 妹子ぎもこが 袖もしほほに 泣きしぞはゆ

上総の防人[4357]93

ふたほがみ しけ人なり あたゆまひ がする時に 防人にさす

下野の防人[4382]94

令和6年09月:

海原うなはらに かすみたなびき たづがの 悲しきよひは 国辺くにへおもほゆ

大伴家持[4399]95

おもふと を寝ずれば たづが鳴く 葦辺あしへも見えず 春の霞に

大伴家持[4400]96

令和6年10月:

からころむ すそに取り付き 泣く子らを 置きてぞのや おもなしにして

信濃の防人[4401]97

あかごまを 山野やまのにはかし りかにて 多摩たま横山よこやま 徒歩かしゆからむ

武蔵の防人の妻[4417]98

令和6年11月:

防人さきもりに 行くはと 問ふ人を 見るがともしさ ものひもせず

昔年の防人の妻[4425]99

あらたしき 年の初めの 初春の 今日降る雪の いやしけごと

大伴家持[4516]100

各歌末尾の[ ]内は新潮日本古典集成『萬葉集』の歌頭に

打たれている『国歌大観』の歌番号、その次の数字は今回の

秀歌百首の通し番号です。

 

【お知らせ】

<「新潮日本古典集成」で読む「萬葉」秀歌百首>は本年11月、全百首を読み上げることとなり、翌月12月からは最初の一首「たまきはる 宇智の大野に 馬めて 朝踏ますらむ その草深野 中皇命」に戻って38番目の「君待つと 我が恋ひ居れば 我がやどの すだれ動かし 秋の風吹く 額田王」までを読んでいきます。

この<「萬葉」秀歌百首>講座は元は池田雅延講師が新潮社の<新潮講座>で開いていましたが、令和4年4月、<新潮講座>全体の一時休講を機にオンライン≪私塾レコダ≫に移し、<新潮講座>を引き継ぐかたちで39番目の「風をだに 恋ふるはともし 風をだに 来むとし待たば 何か嘆かむ 鏡王女」を口開けとして読み継いできました。そこで今回、≪私塾レコダ≫ではまだ読んでいない「たまきはる 宇智の大野に 馬めて…」から「君待つと 我が恋ひ居れば 我がやどの…」までの三八首を月々二首ずつ読んでいこうというわけです。どの月にどの歌を取り上げるかはこれまでと同じようにこの欄でご案内します。

 

【お申し込み方法】

(三講座共通)

参加を希望される方は、講座名・開催日時に、お名前とメールアドレスを明記の上、≪私塾レコダl’ecoda≫のホームページ「身交ふ」(むかう)URL:https://lecoda.jpの「参加お申し込み」からお申し込みください。

参加費は一回につき2,000円(学生1,000円)です。参加のお申込みをいただいた方には事務局から参加費の納入先をお知らせし、参加費のご入金が確認でき次第、受講に必要な専用URLをお送りします。

 

【お申込み後のお願い】

(同)

(1)参加費をいただいた方には、事務局から勉強会当日のZOOMミーティング専用URL、ID、パスワード、およびミーティング参加への招待メールをお送りします。このURL、ID、パスワードは参加申し込みをされたご本人に限ってお送りしますので、ご友人やご家族、および当塾の塾生同士も含めてご本人以外の人々との共有は固くお断りします。

(2)塾当日、お送りしたZOOMミーティング専用URL、ID、パスワードをパソコンかスマートフォンでクリックしていただくと勉強会に参加できます。

(3)当塾のオンライン講座は、小林秀雄先生の遺旨に則り、ZOOMに備わっている録画機能は使いません。これに伴い、参加者の録画、録音も認めませんのでお含みおきのほどお願いします。

 

お問合せ先:「私塾レコダL’ecoda」事務局

lecoda.shijuku2022@gmail.com

 

以上